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法令順守の基本事項

法令遵守の基本事項

ご依頼をお受けした際、法令を遵守するために、お客様に知っておいていただきたい基本事項があります。それぞれわかりやすく、ご説明いたします。

1.定款って?

定款とは、いわば会社を運営するうえでのルールのこと。定款に記載されている項目は、事業をするにあたっての目的や、商号、本社所在地、資本金額、発起人の氏名・住所などです。

定款がない会社はありません。
以前とあるご依頼をお受けしたときに「うちの会社には、定款はないよ」とおっしゃるお客様がいらっしゃいました。しかし再度ご確認いただくと、最終的には定款が見つかりました。

許認可の申請を行う際には、添付書類として定款の提示を求められることがあります。
そのため、設立した後は株主総会の議事録とあわせて保管されるのがおすすめです。いざ必要になったとき、慌てずに「現在、わが社はこうなんです」と会社の現状をスムーズに説明することができますよ。

2.原本証明って?

書類の原本をコピーした場合に「これは紛れもなく原本のコピー(写し)です」と自ら証明することです。原本証明は以下のような形式で記載します。

この写しは、原本と相違ないことを証明いたします。
日付
会社名
代表者名 代表者印

定款のコピーを提出するときなどは、よく原本証明を求められます。定款の名称・本店所在地・目的などが、設立当初と現在とで異なっている場合は「現状に合わせて定款を書き換えたうえで」下記のように記載しましょう。

この写しは、現行の定款と相違ないことを証明いたします。
日付
会社名
代表者名 代表者印

原本証明は、「本文が記載されている最終ページの余白部分」に書き込むとよいです。コピーの枚数が多いときは、それぞれホッチキス止めをした箇所に割印をしておきましょう。どうしても原本証明の部分が別ページになってしまう場合は、その部分にも割印を押します。

3.会社の謄本って?

【法人における謄本とは】
商号・本店所在地・会社の設立年月日・事業目的・資本金額といった、会社の基本的な情報が記載された書面のことです。正式名称は「登記簿謄本」といいます。登記変更などのシーンで「会社の謄本を持ってきてください」といわれたら、法務局で「履歴事項全部証明書」を取得しましょう。

【登記簿謄本について】
登記情報がデータ化されてから、登記簿謄本は登記事項証明書と呼ばれ、データ化以前の状態のものは閉鎖謄本と呼ばれるようになりました。
登記事項証明書は、謄本にあたる「全部事項証明書」と 抄本にあたる「一部事項証明書」に分けることができます。

【全部事項証明書と一部事項証明書があるもの】
登記事項証明書であり、かつ全部事項証明書と一部事項証明書の2種があるものは、以下の3種類です。
・履歴事項証明書
・現在事項証明書
・閉鎖事項証明書

【現在事項証明書ではなく、履歴事項証明書を取得する理由】
履歴事項証明書には「登記変更の履歴が記載されているから」です。

【例:役員(取締役)の変更の届け出をする場合】
「誰が役員でなくなり、誰が役員に就任したのかが記載された証明書」でないと届け出は受理されません。しかし、現在事項証明書に記載されるのは「現在有効な事項」のみ。したがって、以前就任していた役員については記載されないのです。
以上の理由から、会社の謄本の提出を求められたら、履歴事項全部証明書を選んでおくと、まず間違いはありません。

4.住民票の写しって?

住民票の写しを「住民票の写しをコピーしたもの」だと思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

住民票の写しとは「役所でもらった証明書自体」のことです。それを証するように、取得した交付申請書のタイトルは「住民票の写し交付等請求書」になっていると思います。
届け出などにおいて「住民票の写しを提出してください」と連絡があった場合は、役所で取得した証明書をそのまま提出するのが無難です。

5.査証(VISA)と在留資格の違いって?

一般的に、就労可能な在留資格のことを「就労ビザ」と呼んでいることが多いです。しかし本来、査証(VISA) と在留資格は全くの別物。届け出などを行う際はこの違いに注意しましょう。

・査証(VISA)…在外公館(日本国大使館、総領事館の長)が発給します。
・在留資格…法務省(法務大臣)が資格を与えます。

6.外国人雇用状況届出書って?

企業が日本人を雇用した際、雇用保険被保険者に該当する場合は、ハローワークに「雇用保険被保険者資格取得届」を提出することになりますよね。

しかし外国人の雇用では、「雇用保険の条件に当てはまらない人」であっても、ハローワークに届け出をしなければなりません。この届け出をする際に必要となるのが「外国人雇用状況届出書」です。届け出を怠った場合の罰則規定もあるので、雇用する際は注意しましょう。

【例:外国人留学生をアルバイトとして雇用する場合】
昼間に学生をしている場合、「雇用保険被保険者」にはなりませんので、ハローワークへ雇用保険被保険者資格取得届を出す必要はありません。
しかし、外国人雇用状況届出書の提出は必要です。名前、生年月日、在留資格、在留カードの番号、雇い入れ日など、必要事項を記入して管轄のハローワークに届け出をしましょう。また、その外国人留学生が離職した場合も同じように、離職日を記載してハローワークへ届け出をします。

届け出をする際に最も大切なことは、「そもそもその外国人の方が働いていいのかどうか」という点です。在留カードの表面に「就労不可」と記載されていても、カード裏面に「許可(原則週28時間以内・風俗営業等の従事を除く)」のハンコがあれば、その範囲内での就労は可能です。

また、「在留カード等読取アプリケーション」で在留カードを読み込むと、在留カードが偽造・変造されているかどうかが確認できます。必要に応じて活用してください。